害虫と病気は壁面緑化の天敵
建物の壁に植物を這わせる壁面緑化は日光を遮ることで室温を安定させる効果があります。遮熱性の高さから冷房に頼らない環境作りに役立ちますが、害虫や病気に弱い欠点があるのも事実です。壁面緑化に失敗する原因の多数を占め、ガーデニングに慣れている人でも壁一面の植物を枯らしてしまうのは珍しいことではありません。植物の強さは苗の扱い方で決まるので、暑い季節を乗り切るには事前の入念が準備が不可欠と言えるでしょう。
苗の時期は丁寧に扱うことが大切
壁面緑化に用いる品種は成長が早いうえに他の品種よりも比較的頑丈です。それでも苗の時期は害虫や病気の被害に遭いやすいので丁寧に扱う必要があります。虫除けネットで害虫の接触を避ける他、傷ついた部分を速やかに取り除いて病気の感染を防ぐのが後の健やかな成長に繋がると言えるでしょう。雑草をこまめに抜き取り、水や肥料の与え方にも注意することで早期の成長を期待できます。日光を当てることは大切ですが、苗の時期では枯れるリスクも高いので日除けの使用も忘れてはいけません。
枝や蔓は多すぎてもよくない
壁面緑化は壁一面を植物で覆うため、とにかく枝や蔓を増やせばよいと考えがちです。しかし実際は茂らせすぎると背丈が伸びず、必要な面積を確保できなくなります。壁面緑化は植物を高く伸ばすことで十分な効果を得ることができるので、成長途中は適度に剪定を行うことが重要です。余分な枝や蔓の除去は成長を促進させるだけではなく、電線や配管などに絡みついて破損するリスクの軽減にも繋がります。誤って成長点を取り除くとそれ以上伸びなくなるので、品種ごとに異なる成長点の位置を把握するのが剪定を上手に行うコツです。
壁面緑化をすることで、壁面を風雨から守ることができたり、断熱効果を高めることができるなどのメリットがあります。一般的にはつる植物のヘデラ類などが使われます。